年末調整について
冬になると「年末調整」をという言葉を耳にする機会が多いかもしれません。
年末調整は、会社員などの給与所得者の、納めるべき所得税を正確に調整するための手続きです。
本記事では、年末調整の仕組みや手続きについて詳しく解説していきます。
1. 年末調整とは
年末調整は、会社員やパートタイマーなど給与所得者が、その年に納めるべき所得税額を確定させるための手続きです。
この作業はおもに雇用主が行い、源泉徴収された税金と実際に納めるべき税金の差額を調整します。
不足していれば追加で徴収され、過剰であれば還付金が支払われる仕組みです。
2. 年末調整の仕組み
年末調整を行う給与所得者は、必要書類を勤務先に提出する必要があります。
年末調整に必要な書類には次のようなものがあります。
扶養控除等(異動)申告書:扶養家族に関する情報を記載。
保険料控除申告書:生命保険や地震保険の控除額を申告。
基礎控除申告書:配偶者控除や所得金額調整控除を含む。
これらの書類に基づき控除額が計算された後に、毎月の給与から源泉徴収されてきた税額が、1年間の所得税額と一致するように調整します。
例えば、配偶者控除や扶養控除、保険料控除を適用した結果、税額が源泉徴収された額より少ない場合には過剰徴収として税金還付が、年間所得が増加し源泉徴収された税額が不足している場合は不足として税金の追加徴収が行われるというわけです。
通常、年末調整は12月の給与支給時に実施され、調整後に還付金がある場合は給与に加算され、不足分がある場合は給与から控除されます。
3. 年末調整を行うメリット
勤務先で行う年末調整には次のようなメリットがあります。
【手続きが簡単】
年末調整を行うことで、給与所得者は確定申告を行わずに正確な税額を納められます。
ただし、医療費控除やふるさと納税などの寄付金控除を申告する場合には別途確定申告が必要です。
【還付金を受け取れる可能性がある】
適切な控除を申告することで、過剰に支払われた税金が還付される場合があります。
例えば、保険料や扶養控除の申請漏れがないようにすることで、より多くの控除を受けられるでしょう。
4. まとめ
年末調整は、給与所得者が正確な所得税を納めるための重要な手続きです。
必要書類をしっかり準備し、控除漏れがないよう確認することが大切です。
還付金が期待できる場合もあるため、適切な控除を活用しましょう。
詳細については、国税庁の公式サイトに記載がありますので、気になる方は確認してみてください。